Perfume to 私 と BABYMETAL

PerfumeとBABYMETALのレフトなファンの戯言

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僕のエマノン その4 

P120548さん限定記事(^-^)
札幌オリンピック開催に合わせて、宮の森シャンツェの麓に合宿所として建設された建物だ
オリンピック終了後にユースホステルとして運営されて、たくさんの旅行者が訪れていた

札幌といっても、山の麓でキツネやクマゲラやエゾリスは普通に見ることができた
数年前には、ヒグマの目撃情報もあったくらいだ

朝食のジャーマンポテトとバナナミルクが有名だった

僕がここに流れ着いたのは秋口だった
アルバイトで食いつなぎながら道内を旅していたのだが、諸事情で資金が尽きたところでヘルパーとして拾ってもらったのだ

衣食住は保障されたが、お金はない 
一日あたり千円ほどの小遣いが貰えただけだが、同じ年代の若者が集まって生活しているのだから、面白くないはずがない

こうやって、掃除をしながらの馬鹿話も楽しいものだった

同じような山の中にありながら、北湯沢ユースホステルと違って連泊する人は少ない

昼食が終わって、風呂に清掃をし終わってぼーっとしていたら玄関で声がした

彼女がそこに立っていた

「すみません、ここで昼食を食べていいですか?」

その日の受付係が少しイタズラっぽく応えた「連泊ですか?まだチェックイン前なんですけど」

彼女がどんな風に答えるか楽しみだった

「そうですか…」
彼女はそう言って出て行こうとした

受付係が慌てて彼女を引き止めた

僕は笑ってしまった

「冗談ですよ、どうぞ…」

規則ではダメなのだが、この吹雪だから他のホステラーでも断ることはない

「どうぞ、僕がコーヒーを奢りますよ」
僕のそのセリフにヘルパー仲間が驚いていた

彼女は登山バッグからパンを取り出した
コーヒーを渡すと、昨夜と同じように両手でカップを持って椅子の上に体育座りをした

遠巻きにヘルパーたちが僕たち二人を見ていた

「今日はどこに泊まるんですか?」僕がそう尋ねると彼女は困った顔で「今日、泊まれます?」と聞いてきた

受付係が飛んできた
「大丈夫ですよ」
彼女は受付をしに彼とカウンターに向かった
ホールに残されたパンとコーヒーの隣で僕は座り続けていた

窓の外の雪はさらに強くなっていた

「最初から連泊するつもりだったんですけど…昨夜の男の人が受付の時に後ろに居て…ずーっと朝から話しかけられて嫌だったので…」
すっかり冷めてしまったコーヒーを両手で握りしめながら彼女はのんびりとした口調で話してくれた

彼女はその美貌のために、僕なんかには想像がつかない苦労をしながら旅を続けていたのだろう

もしかしたら、昨日の受付時の表情もそのためだったのかもしれないし、昨夜の笑顔はテンを楽しみにして気を許したからかもしれない

「夕食どうします?」
「大丈夫ですよ。彼をまく為に地下街を歩いている時に、お弁当を買ってきました。」
昨夜の笑顔だった

その日の茶話会には彼女も出席した
そして、僕のすぐ側に自分の椅子を持ってきた
僕の馬鹿話に呆れながら、彼女はよく笑った
そして、説明後の歓談の時間に入ると彼女は「風呂に入ってきます」という言葉を残してその場からいなくなった

その日は、当番ではなかったので、消灯時間後にすぐに風呂に入ってホールに戻った

当番の彼は、当然のように僕に交代を求めてきた
もちろん、快諾した
彼は窓際の席を指差してから、眠たそうな顔でその場を去って行った
彼女の周囲だけ時間が止まっていた
星が降る夜だった
空気が重たくなって、静かに流れて行くのが見えるようだった
僕はココアと毛布を用意した
テンは来なかった
消灯時間がすぎて、約束の11時が近づいてホールから彼女も含めて全員が引き上げた


僕は彼女が座っていた場所で窓の外を見ていた
何を考えていたのかは覚えていない

少し時間がたった

「すみません、静かにしますから…ダメですか?」
後ろから彼女の声がした
僕は笑うことで、それに答えた

その日も何も話をしなかった
毛布にくるまり、二杯目のココアを飲んで…
窓の外を眺めるだけだった

12時を過ぎてもテンは現れなかった

【このテンポですから…ホントに需要があるのかな?】




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カテゴリ: 僕のエマノン

[edit]

Posted on 2012/05/20 Sun. 00:54    TB: 0    CM: 5

この記事に対するコメント

すみません~ROMってました
需要あります、あります!
続きがとっても気になります~
続きをお願いします!

URL | ひでちん #-

2012/05/20 04:01 * 編集 *

あるにきまってます! (笑)

何だか、毎話こんな話需要が...とボヤキながら書き始めておられるので、
本当に不安になってコメしてみました。

需要? だってこんなに惹きつけられちゃったら、気になって気になって...。
書き手はあの名作「やねこいのー」をモノにされた人ですよ?
素晴らしい読み物になるに決まってるじゃないですか(笑)。

もうハラハラしちゃいましたよ。
そんなトコで冗談とか言ってるんだもん。
基本、変わっておられないのかな~、などと
シツレイな事思いながら、つい笑ってしまいました。

URL | チョービギナー #h7JsBsjs

2012/05/20 08:20 * 編集 *

需要、勿論、あります、あります!

URL | eelfish #-

2012/05/20 10:29 * 編集 *

体の中から暖まる感じ

ストーブで暖まるのではなく、
体の中からほんわりと暖まる感覚です。
そう、好きな人と話をするときに汗をかくような・・・
もっと、読みたいです。

URL | P120548 #-

2012/05/20 12:42 * 編集 *

気になるでしょう、だって…

コメントせずともROM専の方々がいっぱい需要電波を出しておりますよ。
お気楽コメ専人のワタクシが成り代わりましてコメントいたしました。(笑)

URL | ヤジオショー #-

2012/05/20 14:33 * 編集 *

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